多くのサッカー選手は、フィジカル・トレーニングで反応速度や判断力をカバーしている?

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今回は、”フィジカル・トレーニング“と”反応速度や判断力“についてライフキネティック・トレーナー独自の視点からお伝えさせていただきます。

 

これまで、こちらのブログでは、ライフキネティック・トレーナー独自の視点からサッカーについて様々な情報をお伝えしてきました。

 

それでも尚、フィジカル重視のサッカーを求める人にお伝えしたいことがあるので、是非こちらの記事を参考に今後の活動を考えてみてください。

 

なお、今回の記事は「フィジカル」を完全に否定しているわけではありません。ライフキネティックにも、フィジカルやバランス感覚を鍛える要素はあります。

 

ただ、「育成年代で重要なのが本当にフィジカルなのか?」を皆さんに考えていただきたい為に、今回この記事を書くことにしました。

 

①フィジカルで対処できてしまう育成年代

サッカー選手がトレーニング用具の周囲を集団になってジョギングしている風景

これまで私は、ジュニアからユースまで育成年代の指導者としてサッカーの指導をしていきました。

 

その中で、とある指導者からこんなことを言われたことがあります。

 

「育成年代ではフィジカル重視の方が結果が出せる」

 

「だから君のやっているライフキネティックは、大人になってからの方が良いかもね」

 

「あるクラブは縄跳びを導入している、あるクラブはチューブトレーニングを取り入れている」

 

「育成年代では、圧倒的にフィジカルだけで能力に差が出るよ」

 

こう言われた時に私は...

 

この指導者は、目先の勝負に勝つことしか考えてないのだなと感じました。

 

「試合に勝つことで、周囲からのクラブやチームの評判や評価を高くしたい!」

 

この思いが強いからこそ出てきた言葉なのでしょう。

 

確かに、クラブやチームを運営する為には、多くの子共や選手が集まらなければ、運営は成り立ちません。

 

「あのクラブやチームに行けば、試合で目立って、更に上の環境に行ける!」

 

そのように親御さんたちに思わせることは、サッカーのクラブやチームを運営していく上で大切なのかもしれません。

 

でも、私個人の考えとしては違います。

 

「このクラブやチームの育成に任せれば、自分の預けた子共がサッカー選手として技術的にも人間的にも立派に成長できる!」

 

私は、このように考えます。

 

ですから、育成年代におけるフィジカルトレーニングには個人的には消極的です。

 

フィジカルを鍛えるということは、サッカーのある場面で優位に立てるようにすることを意味しています。

 

つまり、多少の反応速度が遅かろうと、判断力が悪かろうと、全てをフィジカルで補えてしまうという作用があります。

 

この作用が良いか悪いかは別として、サッカーに必要な要素が本当にフィジカルなのかを真剣に考えることです。

 

フィジカルを高くして、出だしの瞬発力やブレない身体(体幹)を持つことは、確かにサッカーでは重要な要素ではあります。

 

でも、それによって現代サッカーにとって重要反応速度判断力を誤魔化していることにもなりますよね?

 

本当に世界トップレベルのサッカーが、フィジカルのみで勝負をしているのなら、それはそれで構いません。

 

しかし、スペインやメキシコといった対格差にハンディキャップを持つ国々は、それで勝つことができないから、反応速度や判断力を養って、それによって優位に試合を進める為の育成をしているわけですよね?

 

当然、そうした育成の中にもフィジカル面で世界トップレベルになれる選手も出てくるはずです。

 

その良い例が、ドイツではないでしょうか?

 

②ドイツサッカーの育成について

観戦席でドイツ国旗を掲げる大勢の観客たち

ドイツサッカーの過去を見れば、それがフィジカル重視だったことが誰の目から見ても分かるはずです。

 

身長がズバ抜けて高く、強靭な肉体を持った選手がゴロゴロいます。

 

私も高校時代に、ドイツのユース年代のクラブ(ボフム)と対戦したことがあるので分かります。

 

決して当時の彼らは、しなやかで滑らかな動きをしているようには感じませんでした。

 

どちらかと言えば、「変な走り方してるよなぁ...」といった感じです。

 

でもドリブルを始めると、直線的にゴールに向かって、こちらのタックルやスライディングをヒョイッとかわしながらボールと一緒に走り抜けてしまいます。

 

その結果、全国大会レベルのチームが 0-5 と完敗です。

 

当時の日本で行われた全国ユース大会で優勝したチームも同様の結果だったそうです。

 

確かそれは静岡の名門サッカー部だったはずです。

 

当時の私は17歳くらいだったので、今から25年ほど前になります。

 

この時は、まだドイツにライフキネティックは存在していませんでした。

 

その後、ドイツサッカーは一時的に低迷しますが...

 

W杯ドイツ開催での優勝を目標に、育成年代から力を入れることになります。

 

この辺については、私だけでなく皆さんもご存知なはずです。

 

更にドイツサッカーが進化していく過程の中で、ライフキネティックによる判断力の重要性を植え付けさせました。

 

しかし、そんなバイエルをも上回ったのが、メッシ率いるバルセロナです。

 

③日本でバルセロナのような育成は可能か?

風になびくFCバルセロナのクラブフラッグ画像

ドイツサッカーの高さ、そして強靭な肉体、更に素早い判断力が備わったことで、世界に敵なしと思われましたが...

 

それを上回ったのが、スペインリーグに所属するバルセロナでした。

 

フィジカル的に見ても、圧倒的にバイエルン有利です。

 

でもバルセロナには、それを圧倒する判断力とメッシの存在がありました。

 

2012-13シーズンは 7-0 でバイエルンミュンヘンが大勝

(一部省略していますので、約10秒の動画です)

 

しかし、2014-15シーズンでは1stレグでバルセロナを相手に 0-3 で敗戦。

 

2ndレグを 3-2 で勝利するものの合計スコア 3-5 で敗退...

 

グアルディオラを要しても、2季連続でスペイン勢に敗れてベスト4に終わりました。

(一部省略していますので、約30秒の動画です)

 

ちなみに、当スクールでは上記動画の2得点目となったメッシがDFボアテングを転倒させたドリブルの駆け引きも、ライフキネティックを用いて選手たちに伝えています。

 

別に私は、バルセロナを目指しているわけではありませんが、あそこまで徹底した育成ができればなとは考えています。

 

このように、育成年代から現代サッカーに必要な反応速度や判断力を養うことで、それに見合ったレベルや環境でプレーをすることができるようになります。

 

いつになったら、日本人がこうした世界トップレベルのクラブで、レギュラーとしてプレーすることができる日が来るのでしょうか...

 

セノビック

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