今回は、サッカーのフェイントとドリブルが上手くなる方法についてお伝えします。
ちなみに、こちらの記事はライフキネティック・パーソナルトレーナーが書いているものなので、世間一般に見られるサッカーサイトとは少し内容が異なります。
というのも、ありきたりのサッカーサイトでは、技術部分のみの解説が多く、“何故その技術が習得できないのか?”までは完全に網羅されていません。
私は、そのようなサッカーサイトにするつもりは毛頭ないので、“ライフキネティック・トレーナーの視点”から、サッカーに必要な技術や能力について書かせていただいております。
ですから、“サッカーの技術のやり方だけ”を知りたい方は、その技術のやり方を他サイトで学んだ上で、“何故それを自分は習得できないのか?”という視点で、ここからの記事を読み進めてみてください。
なお、このサイト内にも、サッカーの技術力アップや能力アップに繋がるヒントが、たくさん隠れています。
もしかしたら皆さんは、それらの“重要なヒント”を見過ごしているかもしれません。
この記事の中で、所々に出てくる参考記事にも目を通して、是非理解を深めていっていただけたらと思います。
目次
①サッカーのフェイントとは?
まずは、いつものように“フェイント”を調べてみました。
スポーツで、相手の意表をつく(タイミングをはずす)見せかけの動作や攻撃。
ここで大切なキーワードは
意表をつく(タイミングをはずす)見せかけの動作
です。
上記を踏まえた上で、ここから先の記事を書いていきます。
私は、約10年以上前(当時30歳)から、世界トップレベルで活躍した選手たちの動画を毎晩のように観察していました。
すると、やはり彼らに共通するのは、“一発でボールを切り返せる技術”であったり、更にそのまま“ボールと一緒に走り抜けるコーディネーション能力”でした。
特に、その中で参考になったのは、“マラドーナのプレー”です。
ちなみに、マラドーナはメッシ同様、それほど目立つようなフェイントは使っていません。
つまり、“マラドーナの〇〇〇”といったフェイバリット・スキルというものが存在しません。
強いて言うならば、
“マラドーナの“5人抜き”と“マラドーナの神の手”
くらいでしょうか(笑)
だからこそ、あえて今回 “サッカーのフェイント“ を題材にしました。
だって、さっき調べたフェイントの意味は、
意表をつく(タイミングをはずす)見せかけの動作
だからです。
つまり、これに当てはまれば、全てフェイントになります。
逆に言うと、これに当てはまらなければ、決してフェイントにはなりません。
少し まとめ ます。
意表をつく(タイミングをはずす)見せかけの動作
・これに当てはまれば、全てフェイントになる!
・これに当てはまらなければ、フェイントにはならない...
どれほど派手な技術を繰り出したとしても、“意表をつく(タイミングをはずす)見せかけの動作“になっていなければ、“効果的なフェイント”とは言えません。
しかし、多くの人は、“派手なフェイントを使えば相手ディフェンダーを抜ける“と大きな勘違い、または錯覚をしています。
もし、あのマラドーナが、それをやっているのなら私も納得します。
でも、何度見返しても、それらしい“派手な動き“はしていません。
少しづつ、私の “フェイントの原理” に興味が湧いてきましたか?
この記事を最後まで読めば、それが少しずつ理解できますよ♪
ではここで、先ほどからお伝えしている私が毎晩寝る前に良く見ていた“ドリブル(フェイント)動画“を皆さんも是非ご覧ください。
(一部省略していますので、約30秒の動画です)
このような動画を、毎晩寝る前に見ていました。
この約30秒の動画に登場したのは、
“マラドーナ”
“クライフ”
“ペレ”
といった知る人ぞ知るサッカーのレジェンドたちです。
このドリブル(フェイント)に共通するのは、
“目標に対して直線的に動くドリブル”
だけです。
でも、相手のディフェンスたちは、そのドリブルを止めることができず、あっさりと逆をつかれて、スルスルとディフェンスの間を掻い潜るようにドリブルをされてしまいます。
皆さんも、こうしたドリブルやフェイントを習得したいと思いませんか?
もしかして、こんなドリブルできるはずないと思っていませんか?
ここから先お伝えする“フェイントの原理”を正しく理解することができれば、皆さんにも同じようなドリブルやフェイントが使えるようになります!
それでは、その原理を1つずつ説明していきたいと思います♪
②地面を蹴らない、踏ん張らない
サッカーが上手くなれない原因で最も多いのが、“地面を蹴る動作”や、“地面を踏ん張る動作”です。
かく言う私も、高校時代は、
“足で地面を強く掻いて蹴るように走る”
“地面に対して強く踏ん張る”
ものだと思っていました。
この動作のせいで、自分でコントロールしたボールに、“一歩遅れてしまう”ということが試合の中で頻繁にありました。
ただし、高校3年生の夏休みでは、そうした動作が全く出なくなり、レギュラー組を相手にしても不思議なくらい簡単にドリブルでかわすことができていました。
当然、周囲からは ”凄げぇ!” の連発でした(笑)
でも、こうやって改めてドリブルやフェイントを考えると、当時のその“感覚を追い求める活動“だったのかなと思います。
でも、30歳になる頃に、二軸動作や古武術を知ることになってからは、“地面を踏ん張る”とか、“地面を蹴る”といった動きや考え方が、“あまりサッカーには必要ではない”ことを知りました。
多くの“伸び悩んでいるお子さん”や、“サッカーが上手くなれない人たち”を見ていると、ほとんどが上記の理由から、“動き出しが悪くなる”為、“ボールと一緒に走ることができていない”ように感じます。
過去のレジェンドたちも、メッシなど(世界トップレベルの選手たち)も、何故か直線的にドリブルをしているのに、相手ディフェンスを嘲笑うかのように抜き去っていきます。
つまり、これが世界レベルのサッカーのドリブル技術であり、フェイントだと私は思っています。
ですから、私は“ボールマスタリング系の技術”には一切興味がありません。
といっても、コーディネーション能力を高める為には、ボールマスタリング系の技術も非常に重要です。
例えば、“マラドーナの5人抜き“を見てみると、
最初のタッチから相手ディフェンスに囲まれて、そのエリアから飛び出していくまでのシーンでは、身体の使い方が非常に滑らかですよね。
更に、その後の直線的なドリブルは見事としか言いようがありません。
直線的にドリブルをしているだけなのに、相手ディフェンス陣は、その動きに翻弄されてしまい、どちら側にマラドーナを追い込めば良いのか対処することができていません。
つまり、ディフェンス陣は“ボールを奪える!”と思っているにも関わらず、“タイミングを外され”て、そこにはスライディングをして倒れ込んだディフェンスが、ただ取り残されているだけ...
そして、このドリブル技術を出す為に、
“地面を蹴らない” “地面を踏ん張らない”
という“動き出しが必要”ということが、分析の結果から分かってきました。
ちなみに、私が高校時代、オランダでPSVアイントフォーヘンの練習を見学した際、ブラジル代表として活躍することになる“ロマーリオ”が、これと全く同じドリブルをしていました。
屈強なオランダ人のディフェンスたちを、派手なフェイントも使わずに、スルスルと抜けていく姿を見て、私たちは言葉を無くしました。
「今のどうやったんだろう?」
「別に何もしてなかったよね?」
当時の私たちには、このような会話をすることしかできませんでした。
10年以上も経って、ようやく“あの時のドリブル(またはフェイント)“を分析し、それを続けた結果、“自身も同じ技術が出せる”ようになりました。
ですから皆さんも、これと同じドリブルやフェントが
“必ず習得“できます!
その為には、先ほどからお伝えしている
“地面を蹴らない” “地面を踏ん張らない”
を理解しなければいけません。
では、これをどのように理解すべきかを次のコーナーでお伝えします!
③軸足を残さない
地面を蹴るとか、地面を踏ん張るといった動作は、爆発的な力が生まれる反面、“そこに留まる時間が長くなる性質”があります。
これはどういうことかというと...
重い箱を押す時に、地面に足を固定し、そこを支点にしながら重い箱を力づくで押そうとします。
(下記の画像は、重い箱を力づくで押すイメージ)
このイメージ画像のように、
“右足が地面に固定”されると
その場に“軸足が固定”される
ことになります。
こんなことは、ごく当たり前のことなので誰でも分かるはずです。
しかし、多くの人はサッカーのドリブルや切り返す時などに、上記のこのような動作を“ついウッカリ”やってしまいます。
つまり、自分の身体を移動させる為に、地面を蹴ったり、地面を踏ん張ったりして“軸足を固定”してしまうわけです。
何度も言いますが、
“軸足の固定”は、“そこに長く留まる性質”
があります。
このような動作や出だしのドリブル(フェイント)では、相手ディフェンス陣をスムーズにスルスルと抜けていくことはできませんよね?
そこで私が辿り着いた技術が“ワンタッチでボールを切り返す技術”でした。
どのような技術なのかは、次のコーナーで動画も含めながら解説します!
④ワンタッチでボールを切り返す技術!
この“ワンタッチでボールを切り返す技術”を“誰もが習得できるようにする為の方法”として、私が当時30歳の頃(高校サッカー部の外部コーチをしていた時)に、多くのトレーニングを編み出しました。
自分で言うのもアレですが...
かなり効果が高いです!(笑)
これを当時の高校生たちに指導し、習得させた動画がこちらです。
(一部省略していますので、約5秒の動画です)
このように、”インサイド・アウトサイドどちらでもワンタッチでボールを切り返し”ながら、地面も踏ん張らずに、スルスルとディフェンダーの間をすり抜けていくドリブル技術です。
当然、ディフェンダー側から見て、“オフェンス側がボールにタッチするまで”、“どちら側にボールを切り返すか分からない”という利点があります。
つまり、この部分が“フェイント”になります。
その為、この技術をマスターすれば、過去のレジェンドたちや、メッシなど(世界トップレベルの選手たち)と同じようなドリブルが“誰でも必ずできる”ようになります。
このトレーニングを作成する為に、私が重視した点は...
・ワンタッチで切り返す為のコーディネーション能力を習得!
・軸足が残らないようにする!
・ギリギリまで相手に判断させない!
・どこのスペースにボールを運ぶべきかを把握する!
上記すべての要素を含めたトレーニングを完成させました。
※このうち1つでも欠けてしまうと、マラドーナやメッシのような直線的なドリブル(フェイント)は習得できません。
ですから、私にとって“派手なフェイント”は、サッカーを知らない子供(親御さん)たちを騙す(指導者が技術を見せびらかす)為の“小細工”としか思っていません。
また、某デザイナーさんも、私のドリブルと非常によく似ています。
たぶんネット上で動画を公開していたのは、私の方が早いと思いますが...
(当時は、携帯の動画機能、またはデジカメの動画機能を使って撮影していた為、とても画像が粗いです...)
このメソッドを非公開にすることで、知った人だけが有利になれるようにしています。
一般に公開することは、すなわち“自分たちの弱点を晒す”ことに繋がる為、今後も一般向けに公開することはありません。
ではここで、以前、電話で相談にのったママさんの事例を会話形式で紹介したいと思います。
数日後...
でも、インサイドの方がちょっと...
もしかしてインサイドの方が難しいのでしょうか?
インサイドの方が地面を踏ん張ってしまったり、大きな動きやモーションになったりする傾向が高いです。
でも、それを上手に使い分けることができれば、それ自体が効果的なフェイントになりますよ!
ですね(汗)
つまり、ダイレクトプレーの概念ですね。
ドリブルの中にも、その概念が存在します!
紹介している動画を見れば、その理由がきっと分かるはずです♪
言われたとおりに、世界トップレベルのドリブルを見ていたら、コーチの言っていることが何となく分かってきました!
ありがとうございます!!
子供にもそのように伝えて、これからも練習します♪
では最後に “おさらい” をしましょう!
フェイントとは?
“相手の意表をつく(タイミングをはずす)見せかけの動作”
その為に必要なことは?
1.地面を蹴らない、地面を踏ん張らない
2.軸足を残さない
3.ワンタッチでボールを切り返す技術!
更にそれを加速させる為に...
・ワンタッチで切り返す為のコーディネーション能力を習得!
・軸足が残らないようにする!
・ギリギリまで相手に判断させない!
・どこのスペースにボールを運ぶべきかを把握する!
・近くと遠くを同時に見る脳力が重要!!
こちらの記事にも目を通してみてください。
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回は、サッカーのフェイントを理解することから始まり、ドリブルが上手くなる為の原理を3つほど紹介しました。
過去であろうと、現在であろうと、このサッカーの技術(ドリブル・フェイント)は、決して色褪せることはありません。
でも、ほとんどの方(サッカーを本当に知らない人たち)は、“派手な技術”や“格好いいフェイント”が“とても有効だと勘違い”しています。
これが世界における日本サッカーの立ち位置(レベル)だと思ってください。
私が当時まだ16歳だった頃、ドイツやオランダに行った際、既に同じ育成年代の選手たちは、指導者から“こうした技術を当たり前のように指導”を受けていました。
そこで学んだ,、“本場のサッカー”が数多くあります。
当時のボーフム(ユース)に、こうしたドリブルやフェイントを使われ、私たちのサッカー部はボコボコにされました...汗
今後も、こうした私に起こった出来事を踏まえながら、皆さんの参考になる記事を少しずつあげていく予定です。
また、こうした“世界のサッカーと日本サッカーの差”を埋める為には、皆さんが“世界のサッカーを知ることが一番の近道”だと思います!
この記事をヒントに、少しでも世界トップレベルの技術に多くの方が興味を持っていただけたらと思います♪
ワンタッチでボールを切り返す技術が知りたいです!!