今回は、”イタリアのサッカー選手でファンタジスと呼ばれたタロベルトバッジョとイニエスタのドリブル技術“についてお伝えしたいと思います。
彼のドリブルやプレーは、まさに”天才“としか言いようがないものばかりです。
現在の子供たちは彼の存在を知らないかもしれませんが、私が高校生だった当時は、アメリカW杯が開催された年でもあるので、絶対に忘れることができない選手です。
“当時のサッカー“と言えば、やはり”ゾーンでのプレッシング“が盛んでしたね。
ACミランの黄金時代を築いたアリゴサッキ監督が、その後イタリア代表の監督となり、ワールドカップ本大会の予選リーグをギリギリで突破し、決勝戦まで駒を進めました。
ブラジル代表と対戦して延長戦の末、PK戦に持ち込むものの、彼自身がPKを外してしまうという残念な結果もあり、ワールドカップ準優勝で幕を閉じました。
この時、決勝で戦った”ブラジル代表ロマーリオ“ですが、実は高校時代にオランダでツーショットの撮影に成功しています(笑)
私にとって一番の宝物です♪
![PSVアイントホーフェンのトレーニング場で地元の記者からインタビューを受けるロマーリオ](https://footballcoordination.com/wp-content/uploads/2019/09/28ee385674275ebe40295314dea22145-300x184.jpg)
さて、この時のイタリア代表は、予選リーグから崖っぷちの状況で戦っており、そんな中でチームを救ったのは、やはり彼の”天才的なドリブル“でした。
ロベルトバッジョは、大きな膝の故障で選手生命を絶たれるアクシデントに見舞われるものの、それを克服してサッカーの舞台で大活躍していました。
セリエC1のヴィチェンツァでプロデューを果たし、その後、フィオレンティーナに移籍するも、僅か数日で膝を負傷。
ケガから回復してからも活躍を続け、ユベントスに移籍。
ここで”UEFAカップ優勝“を成し遂げ、”FIFA最優秀選手賞“と”バロンドール“を受賞。
その後、インテル移籍が報じられるものの、あえてライバルであったACミランに移籍。
そこで1年目は活躍したが、徐々に出場機会を失い、ワールドカップのイタリア代表として召集をかけて”ボローニャ“に移籍。
ここでの活躍が認められ、アメリカW杯で準優勝を果たす。
(その後も色々と苦難の道のりがあったようですが、長くなるので省きます)
私は、彼の過去のプレーが詰まったDVD”ロベルトバッジョ・ファンタジスタ“を購入しています。
何度見ても”彼のドリブルは凄い“です。
それほど”足も速くない“ですし、”フィジカルも強そうではない“のに、ボールを持つと”相手チームにとって危険な選手“に変わります。
それでは彼の動画も紹介しつつ、その天才的なドリブルについてお伝えしていこうと思います。
目次
①足が速くなくてもドリブルで抜ける
![セリエAのユベントスのクラブフラッグ](https://footballcoordination.com/wp-content/uploads/2019/05/football-2699596_640.jpg)
最近では、歩くようにドリブル選手として、バルセロナに所属していた”イニエスタ“が紹介されることがありますが、ロベルトバッジョもその1人だと思います。
ただし、ロベルトバッジョはイニエスタとは違って、ボールを長く持ち続けながらドリブルしていくタイプのような気がします。
ドリブルに絶対の自信があるといった感じでしょうか。
先ほど紹介したDVDの中で、ロベルトバッジョのインタビューが収録されているのですが、”幼い頃に路上で靴がボロボロになるまでドリブルで競い合った“と話しています。
しかも、”路上に横幅の狭いコート“を作り、その中でドリブルをしながら技術を磨いていたそうです。
こうしたことから、”狭いコートやスペースでドリブル“というのが天才になる為の1つのキーワードのような気がします。
とにかく彼のドリブルは、コースが良いというか、”全体的に相手が見えているな“というのが感じられます。
“足は速くない“のに、スルスルッとDFの網を掻い潜ってしまします。
たぶん、”ドリブルをしながら周囲の状況を把握できている“のでしょうね。
天才に近づく為の要素として、”フィジカルではない部分の要素“としてあげられるのが、この”周囲の状況を把握する能力“です。
現在の日本代表選手などを見ていると、どちらかというとフィジカルを重視している選手が多いように感じますが、現在のサッカーの主流は”周囲の状況判断力(スキャニング)“まで進化してきています。
興味がる方は、下記の記事にも目を通してみてください。
そして、ロベルト・バッジョは、”ボールのタッチコントロールも正確“なので、彼がアタッキングエリアでボールを持つと大きなチャンスが生まれます。
ただ、無理な体勢や負担がかかるプレーが多いことから、膝の靭帯を痛める傾向が多く、それによってシーズンを戦えないといったことがしばしばありました。
でも幼い頃から、狭いコートでドリブルをしていたこともあり、それ相応の技術とコーディネーション能力を持っていますね。
あとで動画でも出てくると思いますが、”走りながら絶妙なファーストタッチをするプレー“は圧巻です。
彼にとっては、キャプテン翼で言う”ボールは友達“なのかもしれません。
そんな彼のドリブルで私が一番好きなのは、”ボールを蹴ると見せかけてインサイドで切り返すプレー“です。
一見何てことのないプレーなのですが、こうも簡単にディフェンダーを騙せる選手なんて、プロと言えどそんなに多くはないはずです。
この辺については、私が伝えているフィードフォワードも少なからず関係していると思いますし、”相手を騙す動き“といのが本当に得意なのだなと感じます。
次のコーナーでは、”狭いエリアでドリブルすること“についてお伝えさせていただきます。
②狭いエリアでドリブルをする
![イタリアにあるヴィチェンツァの路地](https://footballcoordination.com/wp-content/uploads/2019/05/vicenza-2020715_640.jpg)
この画像のような狭い路地で、彼は幼い頃からドリブルをしていたのかもしれません。
ちなみにイニエスタは、”幼い頃から大勢の大人がいる人混みの中でドリブル“をして遊んでいたそうです。
やはりここでも、何となく”狭いエリアの中でドリブル“というのがキーワードのような気がしますね。
このように、ロベルトバッジョもイニエスタも、”狭い範囲の中でドリブル“をしていたことで、それに必要な能力を身につけていったように思います。
当然、そこで”脳の神経可塑性“が起きて、様々な判断能力を身につけていったのでしょう。
では今回、ついでに”イニエスタの動画“も一緒にご紹介します。
(一部省略していますので約30秒の動画です)
ロベルト・バッジョの時代とは違って、より選手が密集したエリアでプレーしているように感じられますね。
彼の持ち味は、”緩急を使った鋭い切り返しやターン“の数々です。
ディフェンダーとしては、絶対にこっちに来るだろうと予測しているはずですが、それとは逆方向に切り返したり、ターンをしたりします。
この”瞬時の判断力は凄い“ものがありますよね。
これなら、それほど足が速くなくても、ボールのタッチコントロールとコーディネーション能力があれば”日本人でも習得できそう“な気がします。
といっても、実際にそのような選手は今の日本に多くは存在していません。
しいて言えば、レアルマドリードに移籍後、マジョルカにレンタル移籍をした”久保建英選手“でしょうか。
続いて次のコーナーでは、”バッジョのインサイド切り返し“についてお伝えしたいと思います。
③バッジョのインサイド切り返し
![少年サッカーの試合でオフェンスの選手がボールを切り返してディフェンダーをかわしている場面](https://footballcoordination.com/wp-content/uploads/2019/06/soccer-1490188_640.jpg)
先ほどのイニエスタと、これから紹介するロベルト・バッジョのドリブルは、やはり”何となく違う感じ“がします。
どのように説明すれば良いのか分かりませんが、戦術的な違いからなのか、”ロベルト・バッジョの方がゴールに対して直線的な感じ“がします。
“イニエスタの場合“は、チームとして”ボールを保持し続ける“というのが根底にあるので、そうしたプレーが多いようにも感じます。
また、イタリアのサッカーでは、カウンターからの縦パスを巧く処理できなければゴールに繋げることができないので、”ファーストタッチの重要性“が出てくるのだと思います。
それでは”ロベルト・バッジョの動画“を紹介します。
(一部省略していますので約35秒の動画です)
過去の選手ということもあり、画像はあまり良くありませんでしたね(汗)
それでもグランドのコンディションなどを考えると、当時と今では雲泥の差です。
こうした環境でも、正確にプレーできていたのがロベルトバッジョです。
これも”狭いエリアや路地などでサッカーをしていた成果“なのでしょうか。
もしかすると、ブログの中でお伝えした”学習転移“が良い方向に向かったのかもしれませんね。
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回は”ファンタジスタと呼ばれたイタリアのサッカー選手ロベルト・バッジョとイニエスタのドリブル“についてお伝えしました。
彼のような”インサイドの切り返し“を選手たちにも伝えていきたいです!
皆さんも明日から”狭い路地やスペースでドリブル“しないといけませんね(笑)
サッカーが上手くなるコツは、エリアを狭くしてトレーニングをすること。
あのモウリーニョ監督がインタビューの中で何度も伝えています。
詳しくは、こちらの本を読めば分かると思います。
今となっては格安で手に入れられると思います(笑)
ここまでお読みくださり、ありがとうございました♪
![](http://www12.a8.net/0.gif?a8mat=1NWEZA+9R9VJU+249K+BWGDT)